2008年5月 7日 (水)

フィラリア予防

今年は静かに「フィラリアの時期」がやってきました。

「フィラリアの時期」とは、獣医さん業界でいうフィラリア予防を始める今頃の多忙期のことです。ワンちゃんは、予防開始前に採血をして、フィラリア症に感染していないか、確認の検査をしなくてはなりませんので、この時期の動物病院はワンちゃんでいっぱいになり、診察→採血→検査→説明のてんてこまいになります。毎年、この時期はヘロヘロになっていたものです。

今年は、スタッフ宅と実家のワンちゃんだけの、ささやかな「フィラリアの時期」でした。

犬以外の動物もフィラリア症に感染します。犬に近い動物ほど、感染率は高いようですが、ある報告によると、猫は犬の感染率の12%もあるようです。ワンちゃんですと、ご近所の○○ちゃんがフィラリア症にかかったらしいとか、昔飼っていたワンちゃんがフィラリア症にかかったていたとか…耳にする機会がおありかと思いますが、猫ちゃんのフィラリア症は、獣医さんでも実際に診察する機会はマレなことですので、ご近所の噂話では、まず耳にしないことと思います。

フィラリア症は素麺のような20~30cmの糸状の寄生虫が心臓に住みつく感染症ですが、猫に感染するのも犬のと同じフィラリアですから、犬の心臓なら数匹住みついていても、頑張って動けるところが、猫の心臓は小さいので、1匹でも入ってしまうと、大きく体調を崩す間もなく突然死してしまうことが多いとされています。なので、診察する機会もマレなのです。

生前に症状が出るとすると、「たまに吐く」というのが多いそうですが、猫ちゃんがたまに吐くからといって、いきなりフィラリア症を疑って精密検査をするのも現実的ではありませんので、実際、検査をすすめるケースもマレ、診断に至るケースもマレということになってしまします。

ただ、もし、診断されたとしても、ワンちゃんでも危険性の高い駆虫治療は難しいですし、ワンちゃんなら寄生数が少なければ、永く心臓障害をコントロールしながら共存することもできますが、猫ちゃんではそれも難しいですから、結局、感染してしまったら助からないという怖いお話になります。

以前から、猫にフィラリア症感染がおこることは解っていましたが、やはり、近年、より、多くのデーターがでてくるにつれ、意外と潜在しているという見解に至り、猫のフィラリア予防が啓蒙されるようになってきました。確かに、猫ちゃんのフィラリア予防について、質問を受ける機会は随分と増えましたし、予防率も増えてきたと思います。

それでも、まだまだ、予防率が低いのは、私たち獣医さん側の責任も大いにあるんだろうと思います。ワンちゃんでは、フィラリア症にかかって永くわずらい、最期は悲惨な状態になってしまうのを診ることが多くあるものですから、「予防できる病気なのに…。」という日頃の悔しい思いもあって、「絶対、予防しなきゃダメ!!」くらいの説得で、予防を啓蒙するのですが、猫ちゃんの場合は、診る機会がそうそうないばかりに、そこまでの勢いで啓蒙していないのも事実。反省です。

このあたりの地域は、まだまだフィラリア症が多いので、ほとんどの蚊はフィラリアの子虫を運んでるハズ。なので、猫のフィラリア感染危険率は、「蚊に刺される危険率×12%」。ちょっと、考えさせられる率です。

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2008年4月30日 (水)

猫の乳腺腫瘍

「猫にも乳癌があるの?」「猫にも、おっぱいがあるので、乳癌もあります。」「猫っておっぱいあるの?」「子猫はおっぱいで育つでしょ。」「アー確かに…。」以前は、こんな会話をよくしたように思います。

近頃、インターネットなどで調べて勉強されていらっしゃるので、乳腺にしこりができたと来院された際には、猫におっぱいがあることはもちろん、猫の乳腺にできる腫瘍は80%が悪性、つまり乳癌であることも既にご存じなことに感心させられることもしばしばです。

事実、悪性のものが多いですし、手術をしてもすぐに再発したり、手術前のレントゲン検査では肺転移もみられなかったのに、手術後あっという間に肺転移をおこしてしまうケースもあります。そんな、やりきれないケースもあるだけに、お気持ちを察するとこちらもつらいのですが、最悪の場合もお話はしなくてはなりません。

統計的には、2cm以下のしこりなら、余命は平均3年以上、2~3cmなら約2年、3cm以上なら4~6ヶ月間。ただし、リンパ節に転移があると、余命はぐっと短くなってしまいます。

考えるだけで悲しくなってしまいますが、でも逆に考えると、出来るだけ小さくてリンパ節転移のないうちに摘出すれば、余命は平均3年以上。3年とはあまりにも短いと感じられるとは思いますが、単純にヒトの年齢に換算すると、60歳のヒトが72歳まで生活できる年月です。猫ちゃんにとっては、十分価値ある年月です。

80%は悪性とされていますが、なら残りの20%は良性なんです。摘出すれば治るんです。悪性のものでも、かなり悪性のものから少し悪性のものまでありますから、手術後に抗癌剤で治療すると、かなり抑えれるケースもあります。

腫瘍となると、どうしても「もう治らない」と落胆してしまいがちですが、うまくコントロールされれば意外と長く共存できるケースもありますから、本当の余命なんてわからないものだとつくづく感じます。

あまり、プラスに考えすぎても、経過が悪かった時に、倍のショックになってしまうかもしれませんが、実は、今日、乳腺腫瘍の摘出手術を終えて退院されたねこちゃん(という名前の猫ちゃん)に「ガンバレ~!」のエールを送りたくて、プラス思考になってみました。

今年17歳になるねこちゃん。しこりの大きさはほんの7mm程度。肺転移もリンパ節転移も肉眼上はなく、血液検査でもよほどの異常もないたくましさに加え、めちゃくちゃパワフル!すでに平均寿命は過ぎていますが、このパワフルさなら…まだまだ頑張れるに違いない!と期待しての手術決行です。

ひっかく、咬む、蹴るの総攻撃をかわしたり、かわしきれなかったりと格闘しながらの治療。高齢なだけに心配しましたが、昨日やっと、口元まで近づけてあげた器から、怒らずに食べたり飲んだりしてくれるようになり、ひと安心プラス馴れてきてくれたと喜happy01。そんなもんで、今日、食べこぼしを拭いてあげようと、友達気分で手をいれたら、「ガリッ!」と最後にひっかきの一撃をいただいてしまいました。友達にはしてもらえないらしい…weep

今後の治療は、悪性なのか良性なのか病理検査を待ってになりますが、「どうぞ良性であってほしい。」がもちろん一番。「良性でなくても、少しだけ悪性のもので、抗癌剤治療もうまくいくようであってほしい。」

期待はつきませんが、すこしでも永くパワフルねこちゃんでいてほしいですね。元気な証拠ですから。スタッフの傷は増えますが…良しとします。

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2008年4月23日 (水)

CAT HOTEL

GWが近づいてまいりました。

近年、休暇も分散化してきたとはいえ、やはり、GW、お盆、お正月に長期休暇をとられる方が圧倒的に多いので、この時期は動物病院でもホテルが集中してにぎやかになります。

初めはちょっぴり緊張してるコ達が、だんだん慣れてきて、スリスリ~っと甘えてくれるようになると嬉しいものですが、お迎えにみえたオーナーさんに会うなり、「どこに行ってたのよー!!」とばかりに「ンニャーー!!ンニャー!!」と文句を言いながらスリスリしまくって甘えるのをみると、元気でお家に帰れて良かったという安心感と、「やっぱりオーナーさんにはかなわないか…」と、ちょっぴり寂しい感を感じてしまいます。

以前、うちのにゃん達を勤務先の動物病院で預かってもらった時も、警戒心の強いゆきおくんは、初め、看護婦さん達を不信感いっぱいで横見していたので、「手こずらせたら申し訳ないな~。」と心配しながらお願いしたのですが、久々に対面したゆきおくんは、看護婦さんに抱かれて、ゴロゴロ、スリスリしていたのでひと安心。

私の顔をみたらさぞかし喜ぶだろうと期待して、「ゆきお~」と声をかけたら、なんと、鼻息あらくキバをむいて「シャー!!」…?…違う…期待していたリアクションと…。忘れちゃったの?weep

猫は3日で飼い主を忘れるなんて言いますし、本気で忘れてないかと心配されるオーナーさんや、忘れてないんだ~と妙に感心されるオーナーさんもいらっしゃいますが、普通は、決して忘れたりしないんですが。

私を威嚇しまくったゆきおくん。数分後にハッと思いだしたかのように、「ンニャ~ン❤」。それからも、何回か預かってもらいましたが、いつも忘れられてしまいます。ちょっとおバカなのかもしれません。gawk

当院でも、ここのところホテルの問い合わせが増えております。

何回もお預かりしていると、「ちょっと別宅でお泊り~」くらいリラックスして過ごしてくれますが、初めてお預かりするときは、たいていの猫ちゃんは緊張してしまいます。体調を崩すこともありえますので、猫ちゃん同士でうつる感染症やノミの心配がないように、あらかじめワクチン接種とノミ予防を済ませていただいております。ワクチンは、接種してから1週間位しないと免疫が十分にあがりませんので、ホテルのご予定がある場合は、早めに接種しておいてください。

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2008年4月21日 (月)

地番変更のお知らせ

堺市の土地区画整理事業に伴い、4月19日より、病院住所の地番が変更になりました。

旧住所  堺市北区長曽根町345-1 メゾンエクリュ1F        新住所  堺市北区長曽根町3075-1 メゾンエクリュ1F                                                     

場所は変わっておりませんが、カーナビに住所入力すると正しく案内されないことがあるようですので、ご来院の際にはご注意ください。

また、一部、インターネット掲載の地図に、誤った場所で案内されているものがあったようです。ご迷惑をおかけいたしました。think

正しい場所はこちらになります。rvcar

駐車場は病院裏にありますので、当院とJ:COMの間から裏手におまわり下さい。

Photo

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2008年4月14日 (月)

トリミング

4月も後半になると、ぐっと暖かくなってきて、街でも半袖が目立つようになってきましたネ。この頃になると、トリミングご希望の方が増えてまいります。

コーミングを嫌がってお手入れができない長毛にゃんは、すぐに毛がからんで毛玉になり、それを通りすぎると毛布をまとったようになってしまいます。

そこまでになってしまうと、一度ツルツルに刈ってしまうより他ないのですが、冬の間は寒かろうと、暖かくなるのを待って、トリミングに来られる方が多いからです。

丸刈りトリミングが始まると、cherryblossom春だな~って感じる季節感は、ちょっと職業病かもしれません。

丸刈りをしなくてはならなくなる程、お家でも触られるのが大嫌いなにゃん達ですから、それなりに気位のお高い(?)ことで、バリカン、シャワー、ドライヤーに耐えられることはマレ。大パニックになると、暴れて怪我をしてしまったり、興奮しすぎで心臓や呼吸のトラブルを引き起こすこともありますので、鎮静剤や短時間の麻酔をおこなってトリミングをするようにします。

ただ、「借りてきた猫」とはよく言ったもので、お家では触らせないにゃんでも、病院では、ウソみたいに大人しいこもいますので、トリミングの経験がないこの場合は、「様子をみながらやってみて、パニックを起こしそうだったら、麻酔をする。」という前提で、お受けすることになります。

今日、シャンプーに来られたココくんも、お家でチャレンジしたけど無理だったとのことでしたが、病院では、診察中から、ず~っとゴロゴロ。シャワーも平気。ドライヤーも平気。トリマーさんの膝の上で仰向けになって、お腹を乾かしてもらってました。ここまで平気なこもちょっと変なんですけど。

仰向けになってるココくんを記念撮影しておけばよかったと、後悔中です。coldsweats02

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