フードアレルギー
ヒトでも卵やそばなど、食べ物でアレルギーをおこす方がいらっしゃいますが、猫ちゃんにも食べ物でアレルギーをおこすことがあります。教科書的には、主に、顔に痒みが出るとされています。私の経験的には、眼の上から耳にかけてと、眼のまわり、口のまわりに赤みやただれがおきることが多いように思います。
フードを変えた時に出始めて、また、もとのフードにもどしたら治まったといったケースでは、おそらくフードアレルギーなんでしょう。おそらく…というのは、本来は、再現性試験といって、確かにそのフードで同じ症状が出るのかを、もう一度食べさせてみて確認することで、診断するからです。実際には、「おそらくアレルギーが出るもの」をわざわざ食べさせてみることはしませんが。
わが家のにゃんこ共は贅沢知らずですから、「嫌って食べないフードは絶対ない」のが自慢(?)だったりします。基本的には、ドライフードのみですので、缶フードなんぞは大御馳走。長老猫のゆきお君だけがもらってる、肝臓のお薬入り缶フードを、他の2匹がいつも羨ましそうに眺めておりました。あまりにもせつなそうに鳴くぶちゃにゃんに負けて、缶フードを少しわけてあげるようになってから数日目。ぶちゃにゃんに異変です。少し口のまわりが赤い?…そのうちに、少し眼のまわりも赤い?…そしてそして、明らかに、眼の上から耳にかけて赤くなり、ひっかき傷が発現。
フードアレルギー!?まさか、うちのこに限って!!何でも食べるのが自慢だったのに、何でもたべれるこじゃなかったなんて。しかし、こればかりは体質的なものですから仕方ありません。ぶちゃにゃん、缶フード中止令です。すると、みるみる赤みも痒みも消え、もとのきれいなお顔に…。ということは、おそらく、フードアレルギーです。
再現性試験をするつもりではありませんでしたが、ある日、その缶フードしか残ってなかったので、はからずとも再現性試験を実施してしまうことになりました。…そして、また、出ました。間違いなくフードアレルギーです。
ここ最近、続けてフードアレルギーを思わせる風貌の猫ちゃんを診察しました。フードを変えたとたんに出て、もとのフードに戻したら治まった猫ちゃんは、なんなく解決。数日間、入院してたら治ってしまった猫ちゃんもいました。自宅で食べていた何かが駄目だったようです。原因がわからないので、まず、低アレルギー食を試してみようという猫ちゃんもいます。
ただ、顔が痒くなるのも、フードアレルギーに限ったことではなく、花粉やハウスダスト、カビなどのアレルギーだってあります。きまって毎春、耳が痒くなる猫ちゃんがいます。何か春に多い花粉なんかのアレルギーなんでしょう。「お彼岸近くなって、お姑さんが仏壇にお花を飾ると猫ちゃんの耳が痒くなるのよ!でも、猫ちゃんがアレルギーだから飾らないでとも言えないしねェ…。」と、不平をもらしながら、毎度、お彼岸が近づくと、アレルギーのお薬を処方してくださいとおっしゃられる方もいらっしゃいました。
ヒトでは、随分前から、血液でアレルギー検査ができましたが、今は、ワンちゃん・猫ちゃんでも検査ができるようになりました。ヒトに比べると調べれる種類は限られてはいますので、何も見つからなかったからといって、アレルギーではないとは言えませんが、少なくとも検査に含まれているもののアレルギーではないことは証明されるわけですから、十分ありがたい情報が得られる検査だと思います。
先日、避妊手術のためお腹を毛刈りした後、毛が生えてこず、しきりに舐めてるといったご相談をお受けしました。しきりに舐めてるから、毛が生えない?しきりに舐めるのは、痒いから?バリカン負けにしては、しつこい痒みには、アレルギー素因でも持ってるのかも?なんて、想像してみたりしていたのですが。「あっ!」と思いだしました。春先、超音波検査のためにわが家のにゃんこ達はお腹を毛刈りされましたが、その後、ぶちゃにゃんはしつこく舐めて、傷やブツブツが出来てしまったという事件がありました。今思えば、まさしく痒くなりやすい素因があったせいなのかもしれません。なるほど…。
とにもかくにも、ヒトでもアレルギーとお付き合いするのは大変ですが、猫ちゃんのアレルギーも大変です。なんせ、「掻いちゃダメ~」なんて言っても通じませんから…。心ゆくまで掻きまくったあげく、血まみれの顔でしかめっ面。「アー…。どうにかしてあげなきゃー…。」と思わずにはいられませんが、これが結構一筋縄ではいかないことも予測されるだけに、心境は複雑。ですが、ヒトと同じで、気長に試行錯誤しながら付き合っていくしかないんですよね…。![]()
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コメント
メス18才の猫が去年の11月頃から左後ろ足→右後ろ足→左前足→目の上から耳にかけて、とハゲができて赤くなってぶつぶつができて、血が出て困ってます。コロイダルシルバ‐というインターネットで購入したジェルを塗って治りましたがすぐでてきます。低アレルギーの猫エサを年齢を考慮した上で教えて下さい。
投稿: 猪木ボンバー | 2009年3月13日 (金) 20時44分
フードのせいとも限りませんし、それぞれ、ダメなものは異なります。あらかじめアレルギー検査をしてみるのが、理想的だとは思いますが、ハズレが少ないという意味では、病院処方の加水分解蛋白を用いたフードになります。栄養配分的には、成猫向けですが、老齢猫でも、皮膚トラブルが最優先されることならば、やむを得ないのではないでしょうか。
投稿: にゃんこ先生 | 2009年3月14日 (土) 09時40分