リンパ腫の猫ちゃん達
リンパ腫は、猫ちゃんでは、最も多い腫瘍です。私も、今までに多くのリンパ腫の猫ちゃんを診てきましたし、我が家の初代にゃんこもリンパ腫で亡くしています。
抗癌剤がよく効く腫瘍なので、うまく反応すると、完全に腫瘍が無くなってしまうほどの効果があります。そのまま、再燃せず、つまり「治ってしまった?」猫ちゃんも、ごく稀にいるのですが、やはり、悪性腫瘍ですので、たいていはそこまで期待通りにはいかず、体調良く過ごせる期間をできるだけ長くコントロールしていくのが、治療の目標になります。
猫ちゃんのリンパ腫は、猫白血病ウイルスや猫エイズウイルス感染症の影響で発症することもあり、その場合は、あまり、長くコントロールできないことが多いです。ただ、猫白血病のワクチンが開発されてから、かなり減りましたので、ワクチンは大切だと痛感します。
では、どのくらいの期間コントロールできるのか。ですが、ウイルス感染がないもので、平均6か月間くらいのようです。平均ですから、もっと、長く元気で暮らせる場合もあり、そうでない場合もあるわけですが。ウイルス感染がある場合は、もっと短くなります。2か月くらいのことが多いように思います。
たった数か月のために、抗癌治療をする価値があるのか。難しいですよね。「長く元気でいてくれる」ことを期待せずにはいられませんが、症状を和らげてあげるということの期待もあるので、抗癌治療ができる体調であれば、チャレンジするのが望ましいのではないかと思っています。
抗癌剤の使い方については、どんどん研究が進んできています。世界中のお偉い先生方が、次々と新しいデータを発表されていますし、日本国内でも、腫瘍科を設ける大学病院が増えましたので、身近な新しい情報を得やすくなりました。
そんな情報の中から、それぞれの猫ちゃんに合った方法を考えていくわけです。体調も違えば、腫瘍のタイプも異なりますので、同じ方法を試みても反応は様々です。ヒトと違って動物の場合、性格というのも、治療法を選ぶ要素だったりします。内服ができないなら、注射だけの方法を、病院に来るストレスが駄目なら、来院頻度が少なくて済む方法を、最悪に困ることですが、超怖がりで、ほとんど触らせてくれないなら、血管注射でなく、お尻にチクッと注射できる薬を選ぶとか。あと、猫ちゃん達は、自分で病院に来てくれませんので、オーナーさんの都合という問題もあり、そして、ある程度の費用がかかりますので、これも大きな問題です。
そんなこんなを、相談しながら、また、治療の反応をみながら、腫瘍が小さくなった!大きくなった…、調子いい!、調子悪い…等々。一喜一憂しながらの抗癌治療は、猫ちゃん達それぞれに、それぞれの思いがあります。
リンパ腫の猫ちゃんを診ると、今までに出会ったリンパ腫の猫ちゃん達のことを、思い返してしまいます。それぞれのオーナーさん方のことも。お元気でお暮らしだろうか。また、気の合ったにゃんことの出会いがあって、楽しくお過ごしなら嬉しいのですが…。
先日、亡くなったリンパ腫の猫ちゃん。約5か月間、本当に我慢強く頑張ってたことを、きっと、マシュマロ食べる度に思い出しそうです。
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コメント
読ませて戴きました。今後は最善、最良の方法を先生と相談しながら飼い主の努めを果たしたいと思います。よろしくお願いします。
投稿: 中本 誠・恵美子 | 2008年10月23日 (木) 01時01分
あまり気負い過ぎると、猫ちゃんもご家族もヘトヘトになってしまいますので、頑張り過ぎないように、頑張ってください。
投稿: にゃんこ先生 | 2008年10月23日 (木) 12時20分
おじゃまします、シャビの母です。
先生には本当にシャビの事を最善に考えて頂いて、感謝の言葉も有りません。
先生に出会わなければシャビの右目は手術の必要も無いのに摘出する所でした。。。。
最後の三日間は目の腫れが退いて、両目で見えていたようでした。とても嬉しかったです。
丁寧な説明とシャビの体の事を第一に考えた治療をして頂けて、私と主人も同時に癒されていました。
もうシャビには触る事が出来ないし、部屋のどこを探しても姿が見えないのでとても寂しい日々ですが、彼女がもう何も苦しむ事も痛い思いをする事も無い事への安堵感の方が今は強いです。
よくペットを飼わない事の理由に
「死なれたら辛いから」と言う人がいますね。でも私は死なれる事も勿論辛いですが、それ以上に幸せな時間を沢山残して行ってくれる事の方が何千倍も多いと思うのです。
シャビがウチの子になってくれて本当に幸せです。
猫たちは病状を語る事も出来ず、治療をされる先生はホントに大変だと思います。
優しい先生の事ですから、猫を愛するが故に色んな感情を背負い込んでしまい、辛い時もおありになると思います。
でも、先生やスタッフの方々の献身的な治療はこれからも必ず実を結んで行く事でしょう。
先生がシャビの為に涙して下さった事は、私もシャビも決して忘れる事は有りません。
長文失礼致しました。
どうかお体に気をつけて・・・・
またすぐに御逢いする事になるかもしれませんね
猫の居ない毎日なんて考えられませんので!!
投稿: シャビの母 | 2008年10月25日 (土) 00時38分
ステキなお心遣いをありがとうございます。いただいたお言葉を励みに、ますます精進いたします。
投稿: にゃんこ先生 | 2008年10月25日 (土) 07時47分