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2008年12月

2008年12月31日 (水)

年末年始の診療時間のお知らせ

12月31日(水)まで通常通り

1月1日(祝) 休診

1月2日(金) 休診

1月3日(土) 休診

1月4日(日) 休診

1月5日(月)より通常通り

   とさせていただきます

*救急病院  

夜間救急動物病院 大阪 (ネオ・ベッツERセンター)

06-6977-3200(事前連絡必要) 

PM9:00~AM:5:00 受け付け 

大阪市東成区中道3-8-15                                               

夜間救急動物病院 堺 (ネオ・ベッツER堺)は12月31日(水)から1月2日(金)まで休診となっております

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2008年12月25日 (木)

もうすぐお正月

クリスマスが過ぎると、世の中のムードは急に和風めいて、年末年始気分が高まってまいりますね。私なんかは、むしろ年末年始にありがちな病気を診ると、「お正月だなー。」と感じるものです。

毎年、お正月だからということでの、非日常的なイベントが繰り出すアクシデントが勃発します。

ワンちゃんをお伴に初詣。さぞ、喜ぶだろう…そして、ワンちゃんも一緒に健康祈願してあげて…。と、楽しい気持ち満タンでお出かけされることと思います。ところが、ワンちゃん的には、見たことないほどの人出に、時折鳴り響く鐘の音。ドキドキし続けて、その後、体調を崩してしまったり。恐怖のあまり、オーナーさんの手を離れて駆け出してしまい、迷子になったり、最悪、交通事故なんてことも。

以前、大流行だったマルチーズさんが高齢化した頃なんて、マルチーズさんの心臓発作を診ない年末年始はないほどでした。マルチーズは僧帽弁閉鎖不全症という心臓弁膜症が非常に多い犬種で、早いコでは、4歳前後から心雑音が出ていることもあります。よほど重症になるまでは症状がないので、日頃から検診を受けて、その早期発見に努めていないと、急に負担がかかったときなどに、突然、循環不全を起こして大慌てすることになってしまいます。お正月を迎えるのに、綺麗にしてあげようという親心でトリミングしてもらいに行った翌日、疲れてヘロヘロになってしまったり。お正月、大勢集まったお客さんに興奮して倒れてしまったり。

ところが、猫ちゃんの心臓病は、症状なく潜在しているレベルでは、ワンちゃんのように心雑音を伴うことはマレですので、ますます、事前には解りづらいものがあります。ですので、心臓のチェックをするには、レントゲン検査、心電図検査、超音波検査を組み合わせて診なければなりません。心筋症の好発品種では、特に、若齢のころから診ておいたほうがいいですが、雑種の猫ちゃんにだって心筋症はあります。もともと、グータラ生活派の猫ちゃんなんて、よほど重症になってからでないと気付いてあげられなかったりしますし、何らかのストレスをきっかけに、本当に突然発症することもあります。

お客さんがいる間中、押入れに隠れて出てこないほど、人見知りの猫ちゃんも多いかと思います。おしっこを我慢したせいで膀胱炎になってしまうことも。お客さんが帰られたとたん、トイレへ行ったり来たり…。もともと、膀胱結石を作りやすい体質があったりとか、それなりの膀胱炎になりやすい素因を持ってることが影響してることもあります。

心筋症や膀胱炎などは、何らかのストレスをきっかけに発症することが多いので、ストレスに気を付けてあげたいのはもちろんですが、事前にその素因をみつけてあげられる病気なので、検診の大切さを痛感させられる病気でもあります。

皆々様には、楽しい年末年始をお過ごしいただきたいのはもちろんなんですが、ワンちゃん、猫ちゃん達を心配すると、「いつも通りにお過ごしいただくのが、安全かと…。」なんて、ひそかに思ってしまうのが、毎年の私の心境だったりします。

近頃、TVなどで、超リッチなワンちゃん用のおせち料理が紹介されてるのを見て、そんな、食べなれないものをいただいたワンちゃん、お正月早々、お腹こわしたりしないだろうか…と、勝手に心配しているのは、私だけでしょうか。

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2008年12月24日 (水)

年末年始の診療時間のお知らせ

12月31日(水)まで通常通り

1月1日(祝) 休診

1月2日(金) 休診

1月3日(土) 休診

1月4日(日) 休診

1月5日(月)より通常通り

   とさせていただきます

  

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2008年12月13日 (土)

ネコインターフェロン

インターフェロンという薬は、以前からヒトのウイルス性肝炎の治療につかわれてきましたので、ご存じの方や、耳にしたことがある方の多い薬かと思います。一時、その副作用が大きく取り上げられたこともありましたので、副作用の強い薬という印象をお持ちの方も多いようです。

インターフェロンとは、動物の体に備わっている一連の免疫機構のさきがけとして働いているもので、もともと動物の体内に存在するものです。それを、投与することで、よりいっそう免疫系を活性化させることができるというわけです。

ネコインターフェロンが日本の某メーカーによって開発されたのは、十数年前になりますが、かなり画期的なことでした。カリシウイルス感染症という、俗に猫風邪と呼ばれる感染症の治療薬として世にでることになったのですが、その、働きのメカニズムからすると、カリシウイルス感染症に限らず、他のウイルス性疾患に効かないはずはないのでは…?ネコエイズウイルスには?ネコ白血病ウイルスには?ネコ伝染性腹膜炎ウイルスには?はたまた、犬には?ということで、期待はつきませんでした。

その後、集められた多くのデータをもとに、広く使われるようになっていますが、特に、パルボウイルス感染症などは、インターフェロンが開発されるまでは、ほとんど助からない病気だったのが、かなり救済率が上がったと実感が持てます。ネコエイズウイルス感染症での免疫力低下を抑える効果だったり、ネコ白血病ウイルス感染症では、感染初期ならウイルスを排除できることもあるということが立証されています。

先日、インターフェロンに関する研究会がありました。すでに、一定して使われるようになってきている感のある薬ですので、今、新たに研究会があるというのも不思議に感じながら、かつ、どんな新たな見解なのかと期待感いっぱいで参加してまいりました。

この、ブログでも一度話題にした、「治らない口内炎」のお話でした。抗生物質や副腎皮質ホルモン剤、サプリメント類の投与や、加えて全抜歯をしてまでも、治らない口内炎に、カリシウイルスが潜んでいるケースが多いということで、徹底的にインターフェロンを投与したり、デンタルジェルにインターフェロンを溶かしこんだものを毎日、口腔内に滴下したり…というのは、今までにもされていたことではありますが、口腔内の粘膜に直接インターフェロンを注射するという方法で効果がみられたという報告でした。

「こんなに良くなりました」と見せられた写真を見ていると、「口内炎で困っている、アノコたちのお口もこんな風に良くなったら…。」と思わずにはいられませんが、その通りに治療するとなると、やっぱり大変です。全抜歯だって、それ相当の体力と費用がかかりますし、インターフェロンも高価な薬ですので、徹底的に投与するとなると大変です。口腔内に注射するなんて、当たり前ですが、全身麻酔をしなければ出来ようもありません。注射するために毎回、麻酔するというのも大変なことです。

帰り道をご一緒した先生とも、そんな話で盛り上がり、「やっぱり、猫の口内炎は永遠のテーマね。」という結論に至りました。それでも、全身麻酔下で歯の治療をする際には、口腔内にインターフェロンを注射する方法を、併せて試みる価値がありそうです。そうやって、少しずつでも、新しい治療が見つかってくれることに期待です。

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2008年12月 5日 (金)

公園猫カンちゃん、お家のコになるー続編

カンちゃん。とうとう、去勢手術を受けました。

毎夜、お外に出たいと鳴き叫んでは、お母さんを困らせていたカンちゃん。「長くお外暮らしだったので、去勢手術しても、多少は出たがるかもしれませんが、今ほどは鳴かなくなると思いますよ。」とお答えしたものの、内心、ちょっとドキドキでした。

今日は、カンちゃんの抜糸の日。手術の傷をなめないよう付けていた、エリザベスカラーをクチャクチャにして、カンちゃんがやってきました。どうやら、元気にやんちゃしてるようです。ですが、心配していた夜鳴きは、なくなったんだそうです。scissors

夜になると、お母さんより先に布団に飛び込んで、朝まで一緒に添い寝だそうです。夜中、お母さんがトイレに起きると、トイレまでお伴して、また、一緒に布団に戻るそうです。可愛いですねェ。

うちの、ふてぶてしいアメショーにゃんこなんぞ、皆がリビングにいても、さっさと布団に入って、勝手に寝てます。私が、布団に入ろうとすると、迷惑そーな顔をしながら出て行き、私が心地よーく眠りかけたころに、戻ってきて、布団の上にドン!gawkあいつには、カンちゃんの爪の垢を煎じて飲ませねばなりません。

「あとは、何をすればいいんでしょう?」とたずねられましたが、「混合ワクチンは済ませたし、お外に出なくなったので、猫エイズワクチンは接種しなくてもいいですし、…12月にもう一回フィラリア予防はしてあげてください。」そう、お答えすると、「そうなんですか?…despair」と、何だか残念そう。カンちゃんの病院通いがなくなるのは、お寂しいらしい。

私も、カンちゃんに会えないのは、ちょっと寂しいですが、元気でいてくれるのが何より。お父さんの喘息発作も、今のところ大丈夫なご様子で、なお、何より。

カンちゃんのその後をご心配してくださっていた方々に、ご報告まで。

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2008年12月 1日 (月)

急性アルコール中毒にご注意

とうとう12月ですねェ。クリスマス、忘年会そしてお正月。お酒の季節です。(?)

もちろんですが、動物もお酒を飲むと酔っ払います。学生時代、悪い同級生が、面白半分で、自分ちの猫ちゃんにお酒を呑ませてみたことがありましたが、眼がトロンとして、軽く千鳥足になっていました。「猫も酔っぱらう」…研究熱心な獣医大学生の研究結果です。

TV番組で、ビールをクイッと呑んで、ほろ酔い気分になってるお猿さんを見たことありますでしょうか。お猿さんくらいヒトに近いと、その様は、すっかり酔っ払いのおっさんみたいになってて、ちょっとコワいですね。

ビールを牛に呑ませると胃腸機能が良くなるし、やわらかい肉質になって良いのだと、学生の頃、誰だかに聞いたことがあります。どこかの、畜産業関係の方にお聞きしたんだか、先輩か同級生に聞いたんだか思い出せないんですが、決して、授業で習ったわけではありませんので、「正しい」ことではありません。ようは、メタボリックな牛さんになるってことですよね。私達にとっては不健康なことですが、牛さんにとっての霜降りメタボリックは、価値が上がりますから。逆に考えると、ビールをせっせと呑むということは、霜降りメタボリックを目指しているのと同じことなんですね。皆様、気を付けましょう。

ところで、ヒトではよく認知されてる急性アルコール中毒ですが、まさに、これは「急性アルコール中毒」という症例を診る機会がありました。ある日曜日の朝。ご夫婦でお連れになられたウサギさんでした。

診察台の上で、横たわったまま、全く動かないままのウサギさん。2歳という年齢にしては、ちょっと痩せています。これは、とんでもなく重篤な状態かと思われましたが、そのわりには、体温、心拍数は正常なので、不思議に感じながら、問診を始めました。

「いつから立てないんでしょう?」「今朝、気付いたら…。」「昨日までは、普通だったんですか?」「…ハイ。」「食欲もあったんですか?」「…ハイ。」「便と尿はどんな具合でしょう?」「普通にしています。」

…?…そんなに普通で、突然、こんなになってしまうって、何!?お散歩するワンちゃんなら、毒性のあるものを拾い食いしたりして、ありがちなことですが、ケージで飼われているウサギさんですし…。問診からは、察しがつかないので、血液検査をさせてもらうことにしました。かなりの、脱水症状と、肝数値に正常の5~6倍の上昇がみられます。原因は解りませんが、とにかく重症です。状況をご説明したら、なんだか、私の質問に歯切れ悪くお答されていたお父さんが、ポツリポツリと話し始めました。「…実は、昨晩、僕が日本酒を飲ませたかもしれないんです。」「かも?なんですか?」「…酔っ払って帰ってきて、…覚えてないんです。」「どのくらいの量を?」「覚えてないんで…。」(そうでした)

なるほど、謎が解けました。突然、横たわったまま、動けないほどの状態になってしまっているというのに、それほど慌てていらっしゃるふうでもなく、若干ムッとした表情で終始だんまりのお母さん。しょんぼりしてるお父さん。そして、酔っ払って、立てなくなったウサギさん。そういえば、お父さん、かなり酒臭かったです。週末だから、うんと呑んでしまったんでしょうか。接待で呑み過ぎたんでしょうか。爆睡していたところを、お母さんにたたき起こされて、しこたま叱られたに違いありません。

聞けば、日頃、水を与えていなかったとのこと。誤った言い伝えなんですが、「ウサギには水を与えてはいけない」というのを本気にして、水を与えずにいるケースがあります。草ばかり食べていれば、それほど問題なかったかもしれませんが、ペレットのラビットフードですと、かなり水分不足になっていたはずです。

夜中、ご家族に迎えてもらえず、ウサギさん相手に呑みなおしていたお父さんを想像すると、ちょっと可哀想で、「日頃、水分不足だったせいもあって、日本酒を一気に飲んでしまったんでしょうね。」と、ささやかなフォローをしてみましたが、「あなたが、治療費払ってくれるんでしょうね。」と、残念ながら、お母さんは、攻撃をゆるめませんでした。(ホントは、日本酒は甘いので、動物は好んで飲んでしまうようですが。)

幸い、入院して点滴治療を受けたウサギさんは、半日くらいたつころから少しづつ意識が戻り始め、ふらつきながらも起き上がれるようになり、翌日には、無事、退院することができました。

もちろん、退院後は水を与えていただき、ペレットだけでなく、新鮮な野菜なども与えていただけるようにしてもらったら、翌週には、驚くほど体重が増えて、すっかり元気そうなウサギさんになっていました。肝数値も正常に戻り、安心されていたお父さん。記憶がなくなるほど呑んでた、ご自分の肝数値も心配されたほうがいいかもしれません。

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