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2012年1月

2012年1月24日 (火)

1月28日(土)午後休診のお知らせ

獣医師会行事参加のため、誠に勝手ながら、1月28日(土) 午後臨時休診とさせていただきます。午前は通常通り診療いたします。ご迷惑をおかけいたしますが、予め、ご了承のほど、お願い申し上げます。

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2012年1月18日 (水)

迷子になった文子さん

昨年秋頃、とある会社を住処として、社員さんたちに可愛がっていただいている文子さんが、行方不明になってしまいました。以前に、このブログでも紹介した、しっぽを怪我して、短く切断する手術を受けることになってしまった文子さんです。

当院にも問い合わせがあり、何か、情報が入ったらお知らせくださいとのこと。「盗まれてしまったんでしょうか…。」と、かなり、困惑されたご様子です。文子さんは、会社では超人気のアイドル猫ですが、一般の人から見ると、しっぽの無い、ちょっと変な三毛猫です。(誰も盗まんやろう…。)失礼ながら、それは無いと思いましたが、長く帰らないということですので、もっと最悪の事態…事故に遭ってしまって、もう、亡くなってしまっているとか…のほうが、ありえるのではないかと思うと、慰める言葉も見つかりません。

ところが、それからしばらくして、笑顔の社員さんが、「昨日、見つかったんです!」と、いつものようにケージに入った文子さんと共に、ご来院されました。お仕事で、車を走らせている途中、道端にいる文子さんを発見したんだそうです。会社からは10kmも離れた場所だそうなので、まさかの場所ですし、車の走行中によくぞ発見したものです。しっぽのない後姿にピン!ときたそうです。まさか、こんなメリットがあるとはですね。

10km離れたところまで来てしまって帰れなくなってしまったからには、色々、怖い思いもしたはず。発見したからとて、突然、近付いたり、追いかけたりしたら、驚いて逃げてしまいそうです。はじめは驚いて、納屋のようなところへ、逃げ込んでしまったそうですが、「文子さん」と名付けた一番大好きな社員さんが呼びかけたら、なんと、お返事しながら出てきたそうです。感動しますね。

元気そうですが、少し痩せた文子さん。念のため、血液検査を行いましたが、少々、貧血気味になっていること以外に異常はありませんでした。ノミだらけでしたので、ノミ駆除の薬を付けて診療はおしまい。事故に遭った様相も無いので、ひと安心でした。

ところが、1週間ほど経って、再び、心配顔の社員さんに連れられて、文子さん登場です。「数日前、首に見つけたしこりが、段々と大きくなってるんです。」とのこと。(あちゃ!怪我してるのを見逃してしまってたのかな…。)毛むくじゃらの動物では、腫れたり、化膿してきて、やっと、怪我に気付くことはありがちです。

Madani03_img01_2 ですが、想像外に、「これです。」と指さされたものは、「マダニ」でした。マダニは、皮膚に食らい付いて寄生し、吸血する昆虫です。はじめは、数mm程度ですが、吸血して膨らむと100倍の大きさになります。なるほど、間違いなく、段々と大きくなってきたはずです。

1週間前に付けたノミ駆除剤は、マダニには効かないものでしたので、マダニ、ノミ共に効く駆除剤をもう一度、付けなければなりませんでした。「見立てが悪くて申しわけなかったです。」「いえいえ、とんでもございません。」などと、変な会話をかわしながらも、怪我や病気じゃなくて良かったと安心されてらっしゃいました。

マダニは、草木が生い茂った場所に多い昆虫です。文子さん、ギャング猫に追いやられて、会社から遠く離れてしまい、帰り道さえ解らなくなり、ひっそり隠れて暮らしていたんでしょうか。それからは、会社の外へ出なくなり、社員さん達から愛情いっぱい注いでもらって、機嫌良く暮らしているそうです。

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2012年1月12日 (木)

尿閉、尿閉、尿閉…

冬は尿閉の季節です。「尿閉」とはおしっこが出ないこと。原因には色々ありますが、猫の尿閉のほとんどは、ペニスに細かい膀胱結石がつまることによるものです。

ぐっと、寒さが厳しくなった、年末あたりから、当院でも、冬の風物詩のように、尿閉、尿閉、尿閉…です。

そんなことにならないように、日頃から尿の色、回数、排尿時の様子等を注意深く観察しておかなければならないのですが、万が一、閉塞をおこしてしまっても、発見が早ければ早いほど、大きく体調を崩すことなく済みますし、早い回復が期待できます。

ですが、発見が遅れると、アッという間に、事態は急憎悪。2日も気付かずにいると生死にかかわることにだってなりかねません。

尿が出ないために、毒気のある老廃物が身体にたまってしまい尿毒症を起こしてしまいます。尿の出て行き場を閉ざされた腎臓は、パンパンに腫れ、かなりのダメージを受けることになります。

治療の原則は、①尿路の詰まりを取り除き、再閉塞の無いよう管理する、②排泄を促進するために輸液治療をする。これで、尿毒症症状や腎機能の回復が図れるか、どのくらい時間を要するかは、ダメージ度合いによりけりです。

次なる治療目標は、「自力で排尿」です。大量の結石持ちだと、結石が溶解、排泄されていくまでに、繰り返し閉塞する危険大です。あんまりにも大量なら、手術をして取り出すことを考える場合もあります。

尿道の腫れや緊張による尿閉との闘いのこともあります。こればっかりは、消炎剤や尿道をリラックスさせる薬剤に頼って回復を待つしかありませんので、それまで、尿を出すお手伝いです。

尿閉時に、膀胱が長時間パンパンに拡張していたせいで、収縮力を失ってしまって出せない事態もよく生じるトラブルです。これもやはり、収縮力を高める薬剤に頼って、回復を待つしかありません。

と、文章にしてしまうと、淡々とした感じですが、これが、なかなか、猫ちゃんにとっては、苦しくて、痛くて、辛い治療です。治療スタッフにとっても、労力多大で、一喜一憂しながらの大仕事です。

猫のペニスは小さく、尿道はとても細い故に生じる不幸です。尿を出すために、その細い尿道に、更に細い管を通して尿を出さなければならないことがありますが、腫れがあると容易には入りません。基本的に人体用に規格されている医療用具ですから、管の細さには限界があるのです。

管が入らず、苦戦することもしばしば…。「ア――――!!!!猫のおチンチンが、犬みたいだったらいいのに!」って。だったら治療しやすくていいのに…、とは思いますが、でも、ちょっと、それは気味が悪いですね。

猫ちゃんならではの、かわいいおチンチンのために頑張ります。。。けど、重症さんにならないように、どうぞ、皆さま、気を付けてあげてください。

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