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2012年10月

2012年10月20日 (土)

獣医師勤務予定変更のお知らせ

10月27日(土)

通常通り診療はしておりますが、

横山獣医師は獣医師会行事参加のため不在となりますので、

予めご了承くださいませ。

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猫だってストレス社会

原因を特定しづらい体調不良を「ストレスかしら?」なんて、何でもストレスで片付けるのはいけないと思いますが、確かに「ストレス」のせいかもしれない、と、納得することもしばしばあります。

知人宅の猫ちゃんは、一時、嘔吐に悩まされていました。だんだん、痩せてきてしまったので、病院で詳しく検査を受けたり、治療をこうじてみられたそうですが、いっこうに良くならなかったそうです。「ストレスだと思う。」という知人の弁によると、「下のお子さんがストレスの種に違いない!」と。上の女の子のときは、そうでもなかったらしいのですが、下の男の子のヤンチャぶりは目に余る程なんだとか。追いかける、掴む、振り回す。。。の乱暴者に、猫ちゃんもビックリ、ビクビクなわけです。

結局、息子さんが、大暴れがひと段落するくらいの歳になって、乱暴を受けなくなったら、ビクビクもなくなり、前の穏やかな表情に戻り、嘔吐も止まって、ふっくら丸々してきたそうです。

よく似たケースが当院の患者様でも。まだ、若い猫ちゃんですが、まばらに嘔吐するようになり、だんだん、その回数が増えてきたのを心配されてご来院。血液検査、レントゲン検査、超音波検査、消化管造影検査と、フルコースで診せていただきましたが、これぞ原因とまで言える問題は発覚せずです。何かしの胃腸薬を試すも、ましになれどもスッキリせず。

少し前に、お子さんが誕生されたことは知っていたので、前の知人のケースと重ねてしまわないでもありません。ですが、勝手にお子さんのせいにしてしまう訳にもいきません。なーんとはなく、お子さんと猫ちゃんのお付き合いぶりに、探りを入れてみたりしながら、知人のケースのお話をさせていただきました。「それもあるかもしれない。」とオーナー様も心当たりはありそうなご様子。こちらは、ちょっと、まだ、問題解決ならずで心配しております。

そして、また今日も、お子ちゃまと闘う猫ちゃんの別件勃発です。同居のお孫さんが少し大きくなり、追っかけられたり、捕まえられるようになってから、せっかく落ち着いてた持病の下痢嘔吐が、調子悪いとのこと。同居のワンちゃんは身体が大きいので、お孫さんも負け気味なんだそうですが、身体の小さい猫ちゃんは、ちょうどいい大きさのターゲットならしいです。こちらの猫ちゃんは、高齢なので、とっても心配です。お孫さんのヤンチャが落ち着く歳になるまで、何とか頑張れ!です。

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2012年10月11日 (木)

エクソシスト

尿結石などが詰まって、オシッコを出せなくなることがあります。すぐに発見されれば、大事に至りませんが、長時間経ってしまうと、命がけのトラブルになりかねません。

その中でも、多くはないパターンですが、オシッコが出せなくなった状態で、激しい膀胱内の出血が続くと、中で血液が寒天状に固まってしまうことがあります。小さな塊でしたら、次第に溶けて、少しずつ排泄されていくでしょうが、どうにもならない大きな塊になってしまうと、膀胱内を占拠して、尿が腎臓から流れ込むことも、膀胱から尿道へ流れ出ることもできないほどになってしまいます。こうなってしまうと、手術をして血餅(血の塊)を摘出するしかありません。

以前、こういった事態に陥り、手術するハメになった猫ちゃんのオーナーさんに、取り出した血餅をお見せしたら、とても驚かれて、「エクソシストやね!」とおっしゃられました。当時、「エクソシスト」というタイトルのホラー映画が流行っていたので、生々しい血の塊にホラー映画を連想されてのことなんでしょう。失礼ながら、ちょっと笑ってしまいましたが、見慣れてない一般の方にしたら、ごもっともです。

この度、当院でも、膀胱から血餅を摘出する手術が行われました。何日間、尿が出ない状況だったのかは分かりませんが、少なくとも、私がいままでに診た尿閉猫ちゃんの中では、血液検査数値《worst one!》です。亡くなっても不思議ではないほどの状況から、何とか復活の兆しはあるものの、真っ赤な血尿が止まらず、膀胱内の血餅も大きくなる気配です。当初より、手術が必要になるかもしれないご説明は差し上げてはおりましたが、劣悪の体調での手術は、できれば避けたいところ。経過を見守っておりましたが、いよいよ危険が迫ってまいりましたので、手術する運びとなりました。

20121009_1925371 これが摘出した血餅です。「エクソシスト」でしょう?膀胱内はほとんど血餅でいっぱいになってしまっていました。手術後、順調に尿は出るようになりましたが、まだまだ極悪の体調です。というのも、この猫ちゃん、ワクチン接種をしてもらえてなかったので、重症の貧血に加えて、くしゃみの感染症も併発してしまい、凹みまくっております。

それでなくても自己申告のない猫ちゃんのこと、「おかしい?」と感じられた時点で、すごく「おかしい!」のかもしれません。あまりあまり、たくさん様子をみないでくださいませ。それと、やはり、日頃のワクチン接種は大切だと、痛感です。

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2012年10月 3日 (水)

脊椎の外科

先日、直撃台風の暴風雨の中、「脊椎の外科」というセミナーを聴講しておりました。

脊椎=背骨のことです。脊椎の外科といっても、その難しさ度は様々ですが、いずれにしても熟練を要する外科のたぐいです。

講師の先生は、獣医療界では脳神経外科の第一人者とされる先生です。CTがこの業界に普及し始めた頃は、そのこと自体がセンセーショナルではありましたが、CT撮影をして、何かが解ったところで、結局、外科的な処置を講じることができないというのが、息詰まるところでした。

更に、MRIも撮影されるようになり、脳神経外科にも踏み込まれるようになったのは、ほんのここ最近のことです。獣医さんには先人がいませんから、人の脳神経外科の先生に教えを請うて習うわけです。設備、器具だって、ビックリするほど高額なものです。採算なんて考えてたら出来ることではありません。それをやってやろうという、チャレンジ精神、バイタリティに感銘です。

講義内容は、とてもとても、私が真似できるようなレベルのお話ではありませんでしたが、それはそれで、目から鱗の新情報として、知っておかなければならない最先端技術のお話でしたので、見聞が広がるありがたいものでした。

なんだか、獣医療界もどんどんスゴイことになっていきそうです。

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