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2013年9月

2013年9月19日 (木)

狂犬病

日本では、ここ数十年発生がないために、過去の病気のような気になってしまいがちですが、世界レベルでは、発生を絶たない恐ろしい人畜共通伝染病です。

感染源は動物ですが、人に感染すると、死に至る伝染病ですので、国としての対策は、動物の伝染病対策を司る農林水産省ではなく、人側の厚生労働省がお役目を担っております。

狂犬病予防法という法律が制定され、その法に基づいた、撲滅・予防対策がとられてきました。日本での人への感染は、犬からのケースが重大だったために、徹底的な野犬の捕獲や、飼い犬への狂犬病予防接種の義務付けと、海外からの侵入を防ぐための検疫とで、今日の安心を獲得することができました。

大陸では、野生動物が、国境を容易に越えて侵入するために、撲滅が不可能とされていますが、その点、日本、イギリス、台湾のような島国では、水際で侵入を防ぎ易いので、清浄化しやすいというのは、教科書にも載っているような、業界の認識でした。

ところが、数ヶ月前に驚愕のニュースが入りました。島国なはずの台湾で、野生動物に狂犬病を発見。感染経路不明。

島国だからって、安心じゃない。そもそも野生動物に潜んでいたのかもしれませんが、渡り鳥が運んでこないとも限りません。密輸船と共に、ネズミなんかが上陸することもあるでしょう。恐ろしいことに、営利目的で、動物を密輸してくる人だっています。

恥ずかしいことに、日本でも、輸入犬を販売する人が、偽の狂犬病抗体検査証明書作成やらマイクロチップの装着やらを企てて、営利のだめに検疫期間を短縮しようとしたことが発覚しています。

それでも台湾では、しばらくの間、発見は野生動物だけ!とアピールしていましたが、先日、ついに犬での発生が確認されました。大慌てで、飼い犬への狂犬病予防接種を呼びかけているようです。

本当に、怖いことです。何より、怖いのは、ほんお隣の国に狂犬病が発生しても、さほど大騒ぎになっていない日本です。犬だけの問題ではありません。全哺乳動物に感染し、拡大する伝染病です。もちろん、猫にも感染しますし、人への感染源にもなります。

日本も、さすがに、犬を放し飼いにするほどのモラルの低さではなくなりましたが、いわゆる「野良猫」は、たくさんいます。今なお、飼育している猫を外に出している方もおられます。どちらかと言えば、猫の感染症や事故・怪我防止のために、室内飼いをお薦めしておりますが、人の公衆衛生上も問題のあることです。

日本国内で狂犬病が発生したら、今の時代ですと、犬よりも、街中で自由に行動している猫のほうが、人への感染源になるかもしれません。安易に、「可哀想。。。」と無責任に給餌だけしたり、「増えてしまって飼えない。」と捨てる行為は、間接的に殺人になるかもしれません。

そう、なってから、大騒ぎになるんだろうなあ。。。と、国内の反響の無さに、不安、不満です。

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