« 2013年9月 | トップページ | 2013年11月 »

2013年10月

2013年10月10日 (木)

歯科治療

「猫も歯を磨くんですか!?」

診察中に、猫ちゃんにしてあげて欲しい、ケアや訓練、注意ごとをおりまぜてお話するようにしていますが、歯磨きの必要性についてお話すると、驚かれる方が多いのです。

猫には、齲歯(うし)=いわゆる虫歯は、おこらないとされていますが、歯石の付着から歯根炎や歯槽膿漏を生じることは多々あります。ヒトと同じように、定期的に歯石除去を行う必要があり、超音波スケーラーで歯石を除去した後、ポリッシングという研磨をおこないます。動物の場合は、完全な全身麻酔が必要ですので大ごとです。できるだけ歯石が付着しないよう、日頃の歯磨きケアが、より重要なのです。

まれに、麻酔をせずに、歯石の塊をパリッと取ってもらったとか、ハンドスケーラーでこすって取ってもらったというお話を耳にすることがありますが、本来は、見えている歯石の塊を取ることよりも、歯肉ポケット内の歯石除去が重要なのですし、ハンドスケーラーでこすりっぱなしでは、かえって歯に傷を付けてしまい、歯石の再付着を助長してしまいかねません。きちんとした歯科治療を行うには、全身麻酔が必要です。

歯周病は歯だけの問題でなく、感染ルートになって、肝臓、腎臓、心臓他もろもろ内臓に悪影響を与えて、猫ちゃんの健康を損なうきっかけを作ってしまうものです。いよいよ、歯槽膿漏が重症化して、食べるのもままならなくなってから受診されるケースもありますが、この時点では、歯も健康も取り戻してあげることはできません。

歯磨きのできる猫ちゃんに育てるには、まずは、口を触られることに慣れさせることです。仔猫さんのうちから、遊びの中で口や、耳、手足など、触ることに慣れさせます。そのうち、キャットフードの粒を手で口の中に入れることもしてみるようにします。口に入れてくれるもの=美味しいものと学習させるのです。

次に、歯ブラシを使って、遊び半分で歯に当ててみたりするくらいから始めます。猫ちゃん好みのシーフードフレーバーの歯磨きペーストなんかを、習慣付ける手助けに利用するのも良いでしょう。決して、無理をせず、嫌がるまではしないことです。目標は、歯垢が歯石に変化するのが24時間ですので、1日1回の歯磨きです。

口を触ることの延長で、粒の薬を飲ませる訓練も重要です。キャットフードの粒を、口の中へ入れることに抵抗がなくなったら、舌の付け根あたりまで入れて、そのままゴクンと飲ませる練習をします。失敗して口の中に残ってしまっても、美味しい味のフードなら、そんなに嫌がらずに済むはずです。この飲ませ方をマスターしておけば、苦い薬でも飲ませるのが容易ですし、フードに混ぜたら、フードごと食べなくなってしまうなんて問題もありません。

歯磨きにせよ、お薬を飲ませることも、歯が悪くなってしまって、口を触られるのが痛くなってしまってからでは、どうしようもありません。仔猫さんでなくても、是非、練習を始めてみてください。

|

2013年10月 2日 (水)

さかい動物愛護フェア

去る9月23日に、堺市動物指導センターにて、さかい動物愛護フェアが開催されました。

堺市獣医師会としては、「犬の飼い方」講習に坂口先生が講師としてご協力するほか、マイクロチップ啓蒙のために、安価で挿入するイベントと、缶バッチの作成プレゼント、健康相談ブースも担当させていただきました。

私は、もっぱら、缶バッチ用の写真撮影担当でしたが、動物の写真は難しいもので、恐がり屋さんは、カメラを向けると視線をそらしますし、はしゃぎ屋さんは、どんどん近寄ってきます。お子さんと2ショットなんて、ワンちゃんがご機嫌でも、お子さんがベソっつらだったり。出来上がったバッチをお渡しして、喜んでいただけるとホッとします。

会場内には、公募された可愛いペットさんの写真展示や、里親さん募集中のワンちゃん・猫ちゃんもいます。今回、数頭に、新しい飼主さんが決まったようです。ペットショップでお気に入りの品種の動物を購入するのも、夢のひとつだとは思いますが、ひとつの命を救ってあげることができる、こういった出会いも素敵なことだと思います。

救ってもらえる命の一方で、やむなく絶たなければならなかった命がたくさんあります。さかい動物愛護フェアでは、そういった動物達に慰霊の献花をさせていただけます。思いのほか、大勢の方が、献花に訪れてくださるのをみて、嬉しくもあり、また、やむなく絶たれる命が、なお、なくせずにいることが残念でなりません。

|

« 2013年9月 | トップページ | 2013年11月 »