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2015年2月

2015年2月20日 (金)

ネコちゃんだって、イヤ!な病院通いーきのこちゃんの場合ー

病院では、むっすり顔。。。(ほーんとに、イヤな顔するんですよねえ。。。gawkP1011136

お家では、こんならしい。。。(そんな可愛いきのこちゃんを見てみたいなあ。。。catfaceP1011138

そして、小さなおもちゃを運ぶのが好きな「きのこちゃん」(けっこう、おばちゃんな歳のワリに・・・失礼!・・・可愛いことするんですねconfidentP1011131

病院から帰った日はなぜか大きめのオモチャを運ぶらしい。(まだまだ元気!だから病院に行かなくてもいいのに!ってアピールなんでしょうか?happy01P1011133

そして、くわえたまま2階にあがり、大きな声でなくので、くぐもった声で「もああああ~」(かなり、悔しい?ムカついてる?coldsweats01P1011135

慢性腎不全で、定期的に通院しているきのこちゃん。きのこちゃんには申し訳ないけど、あまりに笑えるので、いただいた今年の年賀状から(お許しいただいてませんが)、拝借させていただきました。(ゴメンナサイwink

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2015年2月 4日 (水)

会陰ヘルニア

会陰とは、ざっくり言うと、肛門から陰部あたり一帯のことです。肛門の斜め下あたりの筋肉が痩せてきて、腹腔内臓器がポッコリ飛び出してしまう疾病を会陰ヘルニアと言います。

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ここに入り込んでしまう臓器で最も多いのは大腸です。本来は、真っ直ぐなはずの腸が、クネクネしてしまうせいで便が出づらくなり、硬い便が溜まり続けるせいで腸が伸びきってしまったり、ポケットが出来てしまって、更に便が出づらくなるという悪循環を引き起こします。便を出そうといきむことで、ヘルニアもどんどんひどくなってしまいます。

緊急状態に陥ってしまうパターンは、ヘルニアに膀胱が入り込んでしまい、排尿できなくなってしまうケースです。便は数日出なくても、何とかなりますが、完全に排尿出来なくなると、あっという間に尿毒症を引き起こして、命に係わる事態に陥ってしまいます。

以前、埼玉県のとある町で勤務していた頃は、驚くほど大きなお尻になった犬がやってきたものでした。番犬として、庭先に繋がれて飼育されているワンちゃんが多かった地域でしたので、どうしても、室内で密接に暮らしているワンちゃんに比べると、異変に気付いてもらえるのが遅れてしまいます。合わせて、未去勢の♂犬さんに多い疾患なので、番犬ゆえ、未去勢の♂犬さんが多いことも、会陰ヘルニアが多かった理由だと思われます。

「めし、食わない。」といって、軽トラの荷台にくくりつけられて来院した中型ワンちゃんのおしりは、子供の頭くらいのサイズでした。会陰ヘルニアに膀胱が入り込み、出せなくなった尿が溜まり過ぎてのことです。血液検査をすると、腎数値は、器械で測れないほどぶっとんでいました。

兎に角、排尿させるために、ペニスから膀胱まで細い管を挿入したら、多量の茶色い尿が出てきました。赤い血液が長時間溜まっていたために茶色く変色したのです。持続点滴で集中治療をして、なんとか腎数値がほどほどに落ち着いたところで、やっと、会陰ヘルニアの手術となりました。

切開してみると、出てきた膀胱は真っ黒く壊死していて、間一髪で穿孔してしまうところでした。壊死している部分は切除しなければならないのですが、縫い合わせるのもやっとなほどにしか残せません。「これじゃあ。。。ダメかなあ。。。」一応、手術は終えましたが、スタッフ一同ガッカリしながら、ご家族にも厳しい結末の覚悟を促すことにしました。

しかし、さすが、番犬育ち!たっくましいものです。手術後、徐々に回復して、1週間後にはガツガツ食べるまでの復活劇です。退院のお迎えに来られたご家族に、シッポをブンブン振り回して大はしゃぎ。さぞかしご家族にも喜んでいただけるだろうと思ったら、「困ったなあ。。。」と。???「先生が、死ぬって言うから、犬小屋燃やしちゃったよっ!!!買ってこなきゃなあ。。。」「い、いや。燃やすの早すぎるでしょっ!」大笑いの嬉しい退院でした。

会陰ヘルニアは、筋肉が痩せてしまってるので十分な強度が得られづらく、手術後の再発が非常に多い疾病です。そこで、様々な手術方法が考案され、論議をかもしだしています。去勢手術を済ませていれば、ほぼ発症しない疾病なので、この大変さを回避するには、何より去勢手術を受けておくことです。ワンちゃんの診療にあたっていた頃は、口を酸っぱくして去勢手術をお勧めしたものでした。

この会陰ヘルニアですが、猫では非常に珍しいのです。未去勢でも、ほとんど生じません。私も、2症例診たことがありますが、いずれも老齢の♀猫さんでした。大腸が入り込むと便が出づらくなったり、膀胱が入り込むと、排尿出来なくなるのは同じなのですが、指でポコっと押し込むと容易に戻せて、何とかなるものだったので、手術はせずに、ご家族が上手く対応されていました。

なので、猫ちゃんに関しては、会陰ヘルニアや、同じく未去勢♂犬で発症の多い、前立腺肥大の予防目的で去勢手術を推奨することはありませんが、かたくなに去勢手術を拒むご家族には、猫ちゃんのムラムラ・イライラ度の気の毒さを解消してあげては?という理由で、去勢手術をお勧めはしています。

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