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2017年3月

2017年3月21日 (火)

巨大災害に遭ったら…

堺市獣医師会で、防災講演会を受講しました。講師は、実際に、東日本大震災で被災された、石巻市で動物病院を開業されている先生です。
「備えあれば憂い無し」とはいいますが、巨大災害に遭って、「憂い無し」とうことは、絶対にありません。ですが、巨大災害がどういったものなのかを知り、あらかじめ備えることは、随分と助けになるのだとおっしゃいます。「備えあれば憂い少なし」です。
私達獣医師においては、自身のこともですが、社会において動物救護というかたちで人を救うリーダーとしても、行動をおこさなければなりません。どんなことが起こるのか。どう動けば良いのか。多くの体験談をお聞かせくださいましたが、その成功裏には、阪神大震災を経験した神戸市獣医師会からの助言が大きかったのだそうです。巨大災害は同じ経過をたどるのです。
さて、では、動物と暮らすにあたり、「備えておくとよいこと」ですが、万が一、避難所暮らしとなった場合に、クレート(ケージ)が不可欠になります。とくに猫ちゃんは、リードでは管理しきれません。簡易的な折りたたみできるものもありますので、備えておくと安心です。
モノではない備えておくべきことですが、動物が吠えたり、咬んだり、マーキングするなどの問題を起こすようでは、避難所暮らしはできません。猫の場合は、躾の難しい点もありますが、せめて、去勢・避妊手術を済ませて、発情による鳴き声や、マーキング、凶暴化は避けなければならないでしょう。感染症を蔓延させないように、予防接種やノミ予防を受けておくことも大切だと思います。
そして、少し、心に留めておいていただきたいこと。人として残念なことですが、巨大災害地には、様々な社会問題が勃発します。動物に関してですと、救護動物への給付金目当てで動物救護を行う団体が乗り込んできます。落ち着くまで一時預かるといって遠方へ連れ出し、その後、行方は分からなくなるといった悪質なケースもあるようですから、その場の混乱に惑わされず、行政や獣医師会の支援をお待ちいただきたいと思います。
あと、印象に残った「必要なもの」が、懐中電灯です。大災害の後、しばらくは電気が途絶えます。真っ暗ってことの恐怖。懐中電灯1本あるだけで、安心できる。電気が通じるまでは、首からずっと懐中電灯をぶら下げていたそうです。
「備えあれば憂い少なし」
懐中電灯1本だって、備えておけば心強いことでしょう。
 

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